これまででいちばん楽しかった旅行を思い出してみてください。意外なほど多くの喜びが、出発する前の準備やカウントダウン、想像の時間にあったはずです。幸福を研究する人たちは、期待そのものがひとつの喜びだと以前から指摘しています。デートにも、同じ仕掛けが使えます。
楽しみに待つことも、ごほうびのうち
よいことが予定されていて、まだ来ていないとき、私たちはそれを頭のなかで何度も味わえます。木曜日にデートがあれば、月曜も火曜も水曜も少し明るくなります。木曜の夜7時に決めたデートなら、楽しめるのはその夜だけです。
デートを先に決めておく、いちばんシンプルな理由がこれです。うれしい気持ちを、1週間にのばせます。
わからなさが、関心を保つ
先がわかっているごほうびは、すぐに日常になります。来ることは確かなのに、中身はわからない。デートがあることは知っていても、何をするかは知らない。その状態は、ふたりの好奇心を保ちます。好奇心は注意のことで、長く続く関係で静かに足りなくなっていくのも、その注意です。
手間をかけて開けると、大きく感じる
プレゼントはゆっくり開けるほうが、手渡されてすぐ見るより価値を感じるものです。中身が現れる前の小さな手間が、見つけたものを大切に思う気持ちを高めます。
Scratchy Momentsの「削る」動作がわざとゆっくりなのは、そのためです。指を早く離すと、箔はもとに戻ります。デートの中身は同じでも、その瞬間は同じではありません。
わくわくを、意識して使うには
- デートの予定は、少なくとも数日前に決める。
- ひとつだけ秘密にしておく。デザートだけでもいい。
- 当日の前に話題にする。「木曜日が待ちきれない」と言ってみる。
- 中身を知る瞬間に小さな儀式を作って、サプライズに見せ場を用意する。